6月のお迎え(bebeya通信)

東京・人形町のbebeyaでは、お迎えのマネキンさんがまた装いを新たにしております。
単衣の小紋に博多織の帯。前回好評だった、角だしのお太鼓です。
6月のお迎えマネキン18-05-26
6月マネキン後姿18-05-26

単衣にするのが遅くなった理由は、前回のストライプ柄の小紋をどうしても見たいというお客様がお一人おられて、それまで着姿を維持しておく必要があったためです。
今回の装いは長襦袢を除いて、着物、帯、帯締、帯揚げで40,000円(税別)で販売をしております。

ご興味のある方、是非ご来店またはお問い合わせをお願いします。
もう一つ、玄関でお迎えをしている長崎産のサボも写真に登場させます。花芽が出ていてもうすぐ開花予定!です。

サボテン18-04-24

編集部:このマネキンさんのセットは1セットのみです。
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量り売り 後編

前編よりのつづき≫
着物を綺麗に着るコツの第1歩は、自分の寸法で作った着物を持つことです。自分の寸法は日々変わることはありませんが、長年にわたって変わっている! のは当たり前で、全員が20代の体形を保っていたら、それはそれで恐ろしい世界かも知れません。
寸法が変わった と自覚したら、早めに仕立て直し、今のサイズで新たに作る と  対応していくといつまでも美しい着物姿が実現できますね。
男帯切り売り18-05-24

写真は消防ホースではありません。
量り売り(切り売り? この表現は良くない方に使われるケースが多いので嫌です)の帯です。こんな状態の帯を見たことのある人は僅かでしょう。必要な量に応じて と考えられたものですが実際にこの長さで織るには、それなりの技術がなければ おいそれとはできません。身幅の大きな人にも小さな人にも対応するにはとても良い発想ではないでしょうか。

これは男帯なのですが、女性用の帯の主流が裏物をつける袋帯に移行して、柄の出る部分を特定してしまうので なかなかこんな形でのご提供は難しいのですが、着物は自分の寸法で と言いながら袋帯に関しては、凡そ決まった長さで身体を長さに合わせていく事が殆どです。悦文カルチャーでは、そういった疑問をお持ちの方には、ご指定の柄で別注という形で長さを色々と変えた ご注文を承ることが出来ます。渡文を中心に高名なブランドメーカーで制作してもらえますので、納得のいく長さで帯を作ってみることも楽しみの一つです。
もちろん多少の割高と織り上がるまでの時間を戴くことになりますが、本当に結びやすい帯というのも一興です。

男帯なら、この写真のように何時でも対応できますので、是非ご用命を!


編集部:この内容は以前のメルマガから一部を抜粋して編集・改訂したものに起題して掲載しています。抜粋部分の文章が長いこともあり、先週と今週の2回に分けて掲載しますので続けてお読みください。
また今でも文中の男帯は対応できるようにご用意していますので、ご覧いただけます。

量り売り 前編

昔、欧州の とある屋台でアルコールを購入するに当たり、各家庭からそれぞれ瓶をもって列に並ぶ という光景を見たことがあります。

そういえば幼い頃に母親に手を引かれて、同様に瓶や鍋をもって店にいって○○cc と銘柄を指名して何かを買っていたような記憶が途切れ途切れにあるのですが、それは実際に自分が体験したものか、何某かの本を読んで覚えているのか  は、定かではありません。
しかし若い時に出かけた欧州のある街で見たその行列に、進んでいると言われる欧州でも、まだこんなことをして物を買うのだ と上から目線で考えたのは、その光景に過去の この国の記憶を重ねて、いまではこんな量り売りなどやってないぞ! という自負が肥大したものだったようです。
漏斗

写真は量ったものをものを瓶に入れるときの漏斗(じょうご)

必要なものを必要な量と必要な時に というのは、大手のサプライチェーンが唱えそうなキャッチコピーです。しかし、それが実現できるかといえば、決まったサイズの缶やペットボトルで販売している側からの発言にしてはオカシイのではと思ったりするものです。事実過疎化が進んだエリアの、所謂「買い物難民」な世界では、腐らないものなら平気で3ヶ月分とか、2週間分とか偶に行く買い物で購入しています。通販が発達した現在でもトイレットペーパーを1個単位で発注する人など皆無ではないでしょうか。
そんなことを考えるとオイルショックの傷はまだこの国の人々を解放していないな と考えたりします。

帯や着物の世界では洋服と違って「お仕立て」という習慣が息づいています。≪つづく≫

編集部:この内容は以前のメルマガから一部を抜粋して編集・改訂したものに起題して掲載しています。抜粋部分の文章が長いこともあり、今週と来週の2回に分けて掲載しますので続けてお読みください。


だんだんと暖かい季節になると、きもの姿も柔らかい色が増えて参ります。
衣更え などという言葉も今は昔。周りの環境に合わせて自然に着物を選んでお出掛けしていくのが今風です。
一方で梅雨入りが始まりだすと、雨の中着物姿で出掛けるのが億劫という人が大半でしょう。しかしながら洋服で出掛けることと比較して という所が正解でそれを言い出すと普段のお出かけも晴雨関係なく着物姿の方が面倒 となってきてしまい、全体的に着物を着る機会が減ってしまっています。
雨の日こそ、暑い時にこそ、着物姿で歩かれていれば、それは最高のオシャレかもしれません。

最近、藍のきもののご要望が多いようで、明るい色が好まれる季節に珍しいと感じていましたが、この国本来の伝統的技術を見直していくメディアのドキュメントが功を奏しているとのことでした。
藍は、ご存知の方も多いと思います。紺色と表現するにはもう少し濃い色として昔から好まれている色合いです。農林水産省の発表では、国内で生産している都道府県は5つだけだそうで、本来の手法に沿って染色される藍を「本藍」と呼んで、着物や帯も超高級品として珍重されています。高くなる原因は、蓼藍(たであい)と呼ばれる植物から藍を抽出していくのですが、刈り取ってから染料となるのに最低1年、発酵や干しなど人手を食う期間が長いという点に尽きます。
蓼食う虫も好き好き の蓼と蓼藍は少し違う植物です!

インディゴと呼ばれる中央アジア産の藍は結構廉価で入りますので、高給ジーンズや通常の染料としては専らそちらが使用されており、国内産の藍はわずかしか使用されません。それ故、製品となった着物や帯も高価なってしまうのでしょう。
化学染料としての藍はドイツで発明され、普通の藍(インディゴ)染料は殆どこの化学染料だそうです。
藍好きの皆様に水を差すようで恐縮ですが、この化学染料、実は植物から採れる藍と全く同じ組成で作られていて、染料としての力は同じだそうです。これを聞くと「本藍」という言葉がかすんでしまいます。

悦文カルチャーでは、藍の着物をお求めの方には必ずこのことを説明します。きものはファッションですから、本藍というのは所謂ブランドだと考えてもらえれば良い とお話します。藍の着物を見て、あらステキね ・・はい本藍の着物です  って、あらステキな洋服ね ・・はいエルメスです と同義ですね。本藍の加工には人手がかかり更に厳しい目を通してのブランドチェックが入っている点で同じ。この話をすると皆さんご納得で本藍を選ばれます。
廃ることのないブランドなのです。

皆さんも悦文カルチャーでご覧になってください。

編集部:この内容は以前のブログから季節が一緒の時期を選んで、一部を改訂・編集して掲載しています。悦文カルチャーでは現在でも本藍の着物や帯をご覧いただくことが出来ます。

変わり結び(bebeya通信)

季節の変わり目とはよく聞く言葉で、大型連休前後の気温差には
驚くものです。
この時期、着物姿も袷が標準とされますが、寒気団が着ているときはともかく
日中のお日様が出ているときには、単衣で充分なのですね。
はたして今日はどちらを選ぶか? これは行き先と目的、そして天気の気分だったり
と難しい季節です。

今回のbebeyaお迎えマネキンさんは、少しだけ変わった帯結びにしています。
マネキン前18-05-12

きものはストライプの柄なのですが、写真を撮るに当たり少しだけ暗いところに移動して撮っても、やはりストライプの綺麗な線を捉えることが出来ません。照明の当たるところでは、これは本当にストライプ柄なの? と思えるように横に波線が走ってしまい、この写真の場所でやっとこのくらいに収まっている という着物です。
写真の捉える画像なんてほんの一瞬の筈なのに、それでも光が織りなすスタライプ柄の陰影を上手に捕まえられないなんて、やっぱり織の成す技ですね。
マネキン後18-05-12

現物は、帯結び同様、本当に粋な装いです。是非、お店でご覧ください。

編集部より
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えつぶん

Author:えつぶん
悦文カルチャーを通して色々と見たもの、聞いたものを皆さんに報告するコラムです。

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